地域 × パフォーマンス × VRの没入体験を共につくるアーティスト・演者を募集!!
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<締切> 2025年9月1日 (月)23:59

<はじめに/募集案内>

神奈川県横須賀市で開催される「横須賀VRアート展覧会 うっかりあげ足をとってしまったから…」。本展で発表するVRアート作品を、この土地の魅力と向き合いながら、共に創り上げてくださるアーティスト、パフォーマー、演者を募集します。
ダンス、伝統芸能、メディアアート、演劇、造形など、ジャンルや経験は問いません。あなたの身体と感性を通して、この場所から生まれる表現を探求したいという意欲を歓迎します。
選ばれた方には、若干ではありますが規定の制作費・交通費を支給します。そして展覧会終了後、応募者ご自身のパフォーマンスが記録されたVRアート映像は、今後の芸術活動においてポートフォリオ、活動資料、他プロジェクトへの提案資料などとしてご活用いただけます。(※ただし誤解を招く形での使用を避けるため、利用にあたっては事前に簡単なガイドラインをご説明します。)

<展覧会概要>

横須賀VRアート展覧会「うっかりあげ足をとってしまったから…」は、神奈川県横須賀市の“谷戸”と呼ばれる地域を舞台に、アーティストや演者が現地で行ったパフォーマンス、インスタレーション、演舞などの複数の行為(シーケンス)を360度カメラで撮影し、没入型のVRアート作品として発表する展覧会です。
本展では、それぞれの行為を単に記録として提示するのではなく、鑑賞者がVRゴーグルを通じて複数のシーケンスをひとつの時間軸として順に体験できる構成となっています。複数のアーティストによる表現が、ひとつながりの体験として連続的に鑑賞できるよう編集・統合されており、個々の行為の意味や場との関係性が、体験の中で浮かび上がっていきます。

会期:2026年2月1日(土)〜3月1日(日)
会場:ヨコスカアートセンター、上町深田町内会館、ほか
観覧形式:VRゴーグルによる有料展覧会
主催:art contacts
協力:上町銀座商店会
助成:花王芸術・科学財団
後援(予定):横須賀市、横須賀市教育委員会


<展覧会テーマ>「うっかりあげ足をとってしまったから…」

横須賀の谷戸地域を歩くと、そこには少し傾いた屋根、苔むした階段、車の入れない路地、風の抜ける空き家、そして誰かの暮らしの痕跡が残されています。現代の視点は、時にそうした風景を「老朽化」「不便」「非効率」として切り取ってしまいがちです。しかし、それは“便利さ”という尺度を前提に、“うっかり”あげ足を取ってしまっているのかもしれません。
この展覧会では、横須賀の谷戸地域を舞台に、アーティスト、伝統芸能の演者、パフォーマーたちが、それぞれの身体や感覚を通して谷戸地域の「土地」、「記憶」、「営み」と深く関わります。彼らが現地で行うパフォーマンスや制作行為をVR技術で記録・再構成することで、来場者はアートを介した新たな視点、異なる時間、そして誰かのまなざしをVRゴーグルを通して体験することになります。
「あげ足をとる」という言葉には、どこか不意の攻撃や、揚げ足を取られた側の無力感が漂います。この言葉をあえて展覧会のタイトルに据えたのは、私たち自身の視線の癖に気づくためです。
わかっているつもりだったこと。良かれと思っていた関わり方。遠くから見ていた土地や人々に対して、知らず知らずのうちに向けていた偏見やラベリング。
VRという、現実をなぞるようでいて別の現実をつくり出すメディアを通して、私たちは、「なぜその不便が生まれたのか」「なぜそこに暮らし続けてきたのか」「それでもなぜここは美しいのか」という問いに再び立ち返ることになります。
この展覧会が、「見えていると思っていたことは、実は“見せられていた”ものだった」と気づくためのきっかけになることを、私たちは願っています。


<募集内容>あなたの表現が「体験できるVRアート作品」になる

本展覧会における「VRアート作品」とは、横須賀の谷戸を舞台にアーティストが行うパフォーマンスやインスタレーションを、3DVRカメラ(360度カメラ)で撮影・編集した、没入型の映像作品です。3DVRカメラは右目用左目用の映像が撮影できるため、鑑賞者はVRゴーグルを装着することで、まるで現地に立ってその場の空気を感じるかのように、作品を体験します。
このため、皆さんにご応募いただくのは、最終的に撮影を経て映像作品となることを前提とした、「カメラの前で行う表現行為」に関する構想案です。具体的には、パフォーマンス、演技、踊り、あるいは造形作品の制作プロセスやインスタレーションの設置など、あなたが谷戸という場所で実現したいプランを提案してください。
撮影・編集・VR化の技術的なプロセスは主催者側の専門チームと協働して進めますので、VRの専門知識は不要です。また、パフォーマンスで用いた衣装や、制作された造形物なども、VR作品とあわせて会場に展示する予定です。

<募集人数>

3~ 5 名(グループ・ユニットも可)

<募集分野>

現代美術、舞台芸術、映像表現、ダンス、伝統芸能(能楽・歌舞伎・民俗芸能等)などジャンル不問

<制作内容>

横須賀市内の谷戸地域で、現地制作・表現活動(パフォーマンス、設置、演出など)を実施し、VR映像作品の素材となる360度撮影に参加していただきます。

<公募対象となるアーティストやパフォーマー像>

1. 地域に根ざした場所で作品づくりができるアーティスト
平面・立体作品制作、サイトスペシフィックアート、ランドアート、環境芸術の経験者、地域リサーチや住民との協働制作に関心がある方、空間や地形、地域の歴史・記憶を素材とした作品制作を行う人など

2. 身体表現を用いる現代パフォーマンス系アーティスト
舞踏、現代舞踊、演劇、パフォーマンスアートなどの実践者、屋外や地域空間での上演・インスタレーションに対応できる、衣装や身体性を重視したビジュアル性の高い表現者

3. 伝統芸能を担う演者・表現者
能楽師、狂言師、歌舞伎役者、日本舞踊家、雅楽奏者、民俗芸能の継承者など、所作・語り・音楽・衣装を通じて、日本の歴史的身体文化を表現する人、新たな文脈(地域空間、VR、他ジャンルとの共演)に開かれた実験精神を持つ方

4. VRやデジタル技術を活用するメディアアーティスト
実写VR等に関心がある、映像・音・空間設計を複合的に扱うことができる人、またVR技術や映像編集に知見があり、作品そのものをVRとして制作できるアーティストも歓迎します。その場合、VRコンテンツとしての構成・編集・インタラクションなどについて、主催側の技術スタッフと協働しながら、より創造的な表現に取り組んでいただくことが可能です。

<応募参加費>

無料

<今回の公募の背景>

これまで主催側と関係のあるアーティストのみで構成していた企画から一歩進めて、ジャンルやキャリアにとらわれず、より多様な視点や表現に開かれた場をつくるため、一部を公募枠としました。都市と地方、身体と空間、記憶と風景をつなぎ直す試みとして、多様なバックグラウンドを持つ皆さまの参加をお待ちしています。

<招聘アーティストについて>

本展の招聘作家として、美術家 石原延啓氏が決定しております。
石原氏は2022年度に開催された前回の同様の展覧会に参加しており、その実績と地域との関係性、そして本プロジェクトへの深い理解から、今回はアーティストとして、また時にはアドバイス等をいただくために参加していただきます。なお、もう一名アーティストを招聘する予定です。決定次第、公式Webサイトにてお知らせします。

前回の同様の展覧会URL


<スケジュール(予定)>

2025年6月25日〜9月1日 公募受付期間
2025年9月上旬 結果通知
2025年9月中旬〜11月上旬 現地リサーチ・構想確定・制作準備
2025年11月上旬〜12月上旬 現地制作・360度撮影(VR素材収録)
2025年12月上旬〜2026年1月中旬 VR素材編集・VR化・展示設営準備
2026年2月1日〜3月1日 展覧会開催


<ZOOMオンライン説明会(参加無料・任意)>

より詳しい内容や応募に関する不明点を直接ご質問いただけるオンライン説明会を以下の日程で開催します。予約制とさせていただくため、オンライン説明会参加申込フォームから参加申し込みをお願いいたします。(日本語での対応となります)

第1回:7月12日(土)20:00〜21:00
第2回:7月18日(金)20:00〜21:00
第3回:8月1日(金)20:00〜21:00

オンライン説明会参加申込フォーム
https://forms.gle/xSzGoamppvv3AXTM6


<応募方法>

以下を準備のうえ、専用の応募フォームからご応募ください。

応募フォーム
https://forms.gle/c7bVhcvAkYNAFqwt6

・プロフィール・略歴
・ポートフォリオ(画像・映像リンクなど)
・VRアート作品での構想案(1000字以内)
・応募動機について(500字以内)


<著作権に関する取り扱い>

撮影・編集されたVR映像作品(映像データ)の著作権は、原則として参加アーティストと撮影・編集者の双方に帰属します。そのため展覧会開催後はアーティストのシーケンス部分のVRアート映像作品(映像データ)はご自由にご利用いただけます。
ただし、展覧会内で使用されるVRゴーグル向けにアプリケーション化した状態時、UI、映像再生におけるプログラム、展示用インターフェースなどの技術的要素は著作物に含まず、主催者側が運営管理権限を有します。

※VRアート作品は、視聴環境(再生プログラムやデバイス)の技術的構成と、アーティストによる創作内容が一体となって体験として成立します。そのうえで、アーティストの表現や意図を保護する一方で、体験環境の安定提供や再構築の責任は主催側が持つべきという考えから、互いの権利を明確に分離・保護しています。展示後のアーカイブ公開や再演・再編集に関する権利処理は、都度アーティストと個別に協議のうえで決定します。


<お問い合わせ>

ご質問やご相談は、下記の連絡先までお気軽にお寄せください。
art contacts(ヨコスカアートセンター) 問い合わせフォーム