茂木敏宏による絵画作品、2025年8月に開催れた展覧会「優しさの浅瀬にて」にて展示された作品を紹介します。
この作品は印象的。結構自分の中ではターニングポイント。
制作当時、息子をベビーカーに入れてお散歩していた。妻は息子が生後7ヶ月で会社に復職してくれて、当時俺は日中息子の育児をしていた。保育園は満杯で入れたのは年中になってから。
昼間育児、深夜制作、朝になったら育児の生活をしている中で、心身ともにヘトヘトだったけど息子が初めて公園の花を見た時に本当にニコニコして声を出して。キレイなものを見ている。という顔をしていた。
その時に自分の中で「美しいものは日常にあって、無理に作品をテーマを決めて作品という枠に入れるのではなく、内容のもっと個人的な体験に基づいて制作して良いのかも」と今まで言葉としては理解していたけど、実体験とリンクした時であった。その後の制作の考え方を大きく変えた作品。
茂木敏宏展「優しさの浅瀬にて」https://www.yokosuka-ac.jp/yokosuka_art_center/20250821motekitoshihiro
サイズ | 802 × 652 mm |
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素材 | キャンバス, 水性インク, 写真紙, アクリル絵具 |
制作年 | 2017 |
茂木敏宏 Toshihiro Moteki
1983年神奈川県生まれ。名古屋芸術大学美術文化学科卒業。紙とペンを用いて「見えるものを描く」を主軸として制作。紙の作品を主に制作する過程で、映像や音楽、写真の作品も制作している。3年前に初期の緑内障である事が判明し「見えるもの」とは「そもそも視覚とは?」と考えながら日々制作、 また日々子育てを行う中で母性や身体についても制作テーマとして取り組んでいる。
主な展覧会
2023年「親子で感じる横須賀 子育てから生まれた作品」(ヨコスカアートセンター/神奈川)
2022年「BankART AIR 2022 SPRING」(BankART Station/神奈川)
2015年「HIDDEN」(ギャラリーヤマキファインアート/兵庫)
2013年「floating images」(ギャラリーヤマキファインアート/兵庫)
コミッションワーク
2025年 DJ MOTIVE 「BIRD MUSIC」アルバムジャケットアートワーク
2022年 Cocco CDアルバム「プロム」ブックレットへ作品提供